1.強行突破
「強行突破」は General’s Handbook 2025-26 の指揮アビリティ「POWER THROUGH」のことです。ターン終了時に、今ターンに突撃したユニットが、指定条件を満たす敵へ致命ダメージを与えた後、特殊な移動で戦線を抜けたり詰め直したりできます。
タイミング・コスト・制約
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タイミング: End of Any Turn(自分のターン/相手のターンのいずれでも、ターン終了手順で使用可)
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コスト: コマンドポイント 1
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使用制約(Commands 2025-26 共通)
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ユニットは各フェーズ(タイミング窓)に1回だけコマンド使用可
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同じコマンドは各軍につきそのフェーズに1回だけ使用可
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参照: Commands 2025-26「8.0 End of Turn Commands」、Core 31.0(ターン終了の手順)
宣言と効果(原文要約)
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Declare:
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今ターン「突撃(CHARGE)」した味方ユニットを使用ユニットに指定
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そのユニットと交戦中(in combat)の敵ユニットから1つを対象に指定
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対象の敵ユニットは、使用ユニットより「Health特性」が低くなければならない
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Effect:
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対象に D3 の致命(mortal)ダメージを与える(Core 17.2→18.0のダメージ手順を即時処理)
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その後、使用ユニットはMove特性まで移動可
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移動中、今ターン開始時点で交戦していた敵ユニットの「交戦距離(3"円柱)」は通過・その中に終了してもよい
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それ以外の敵ユニットの交戦距離へは「終了不可」
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移動終了時に「交戦状態でなくてよい」(=戦闘から抜けられる)
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キーワード: MOVE
実務上のポイント
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「突撃していること」が必須
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自分のターンでの通常のCHARGE後はもちろん、相手ターンに「Counter-charge(迎撃突撃)」したユニットでもターン終了時に使用可能です。
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対象の「Health」比較
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ここで言う Health はユニットの特性値(そのユニットの各モデルが倒れるまでに必要なダメージ点数)。相手の Health 特性が自軍より「低い」必要があります。等しい/高い場合は対象にできません。
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移動の扱いは「通常の移動ルール+本アビリティの特例」
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モデル本体は通過できません(Core 15.0)。通過できるのは「交戦距離のエリア」であり、敵モデルそのものではありません。
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整列(Coherency)を守って終える必要があります(Core 15.1)。
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飛行(FLY)持ちなら、移動中にモデル・地形・敵交戦距離を無視できます(Core 15.4)。ただし本アビリティの「終了できる交戦距離」は制約に従います(=当初交戦していた敵のみ、他の敵の交戦距離内で終了不可)。
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ダメージの即時処理
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D3致命ダメージは付与後すぐにWard→配分→除去を解決します(Core 18.0)。
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使いどころ(典型例)
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戦闘からの安全離脱
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交戦していた敵の交戦距離は通過可だが、終端は非交戦でも可。敵の大きな反撃が予想されるとき、突撃→戦闘→強行突破で抜ける動きが強力。
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前線の押し込み/通過
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交戦距離を“通過”できるため、背後の目的や要地へ移動して配置を取り直す。
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迎撃突撃との連携(相手ターン)
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敵ターンに「Counter-charge」で交戦→戦闘後に「強行突破」で位置調整。次の自ターンへ有利な配置で移行。
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よくある質問
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Q. 今ターンに突撃していなければ使えますか?
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A. 使えません。突撃済みが必須条件です。
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Q. 対象の敵ユニットのHealthが同値の場合は?
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A. 対象にできません。「相手のほうが低い」必要があります。
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Q. 移動の終端を“別の敵”の交戦距離内にしてよいですか?
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A. できません。「その移動開始時点で交戦していた敵ユニット」の交戦距離内に限って終了可です。
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Q. 飛行ユニットはこの移動で敵の群れを飛び越えられますか?
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A. はい、移動中の障害は無視できます(15.4)。ただし移動終了位置の制約(他敵の交戦距離内終了不可)は守る必要があります。
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2.祈祷(Prayers)の基本
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祈祷はPRIESTが使用する特殊能力です(Magic 2025-26)。
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各PRIESTはフェーズごとに、自身のパワーレベル回数まで祈祷を使用できます(例:PRIEST(2)ならヒーローフェーズに2回まで)。
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祈祷ごとに「祈祷値」(カード右上の数値)があり、達成すると効果が発動します。
手順(3.0 Prayers)
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宣言
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味方PRIESTが祈祷を使用することを宣言します。
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D6で「詠唱(chanting)ロール」を行います。
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出目が1(修正不可)なら失敗
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その祈祷は失敗。効果は発動しません。
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そのPRIESTの「儀式ポイント(ritual points)」をD3点失います。
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出目が1以外なら、次のいずれかを選択
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蓄積モード:詠唱ロールの値と同じ数の儀式ポイントを獲得(累積可)。
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決行モード:現在の儀式ポイントを詠唱ロールに加算。
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合計が祈祷値以上なら成功(効果を解決し、そのPRIESTの儀式ポイントを0にリセット)。
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未達なら失敗(効果なし)。この場合、儀式ポイントはリセットされず残ります。
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重要ポイント
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儀式ポイントは「PRIESTごと」に個別管理。成功したときのみ0にリセットされます。
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出目1のペナルティは基本D3消失ですが、後述の「Sacred Rites」使用時は軽減されます。
代表的な祈祷
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Sacred Rites(UNLIMITED)
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宣言してD6。出目1なら儀式ポイントを「D3ではなく1」失う(軽減)。
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成功時は出目分の儀式ポイントを獲得。
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用途:安全に儀式ポイントを貯める基礎祈祷。
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Resurrection(Once Per Battle、祈祷値7)
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成功時、味方INFANTRY HEROを戦場へ復帰(このPRIESTの3"内にセットアップ)。
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儀式ポイントで詠唱値到達を狙う場面で強力。
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使用回数・重複制限
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フェーズ回数:各PRIESTは自身のパワーレベル回数まで/フェーズ。
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同一祈祷の使用制限(Jealous Mages & Fickle Gods, 5.0)
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同じ「祈祷名」は、同じターン中に味方軍で1回まで(UNLIMITED祈祷は例外)。
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ただし「各ユニットが同一能力を同フェーズに複数回」は不可(Rules of One, 5.3)。
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タイミングバリアント
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敵ヒーローフェーズに「Magical Intervention(CP1)」で祈祷を使用可能(宣言時に-1のペナルティ)。この使用は「敵のターン」なので、味方ターンの重複制限とは別枠です。
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既知の祈祷(Known Prayers)
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PRIESTは以下を「知っている祈祷」として使用できます(6.0 Known Spells and Prayers)。
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ウォースクロール記載の祈祷
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選択した「祈祷ロア(Prayer Lore)」の全祈祷
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選択した「マニフェステーション・ロア(Manifestation Lore)」の祈祷(召喚祈祷など)
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マニフェステーション(召喚)との関係
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祈祷で「インヴォケーション(Manifestation)」を召喚可能。
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召喚済みのマニフェステーションは「Banish Manifestation(30"、2D6判定)」で除去可能(PRIESTも使用可)。可視性は不要。
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同一ターンに同一のマニフェステーションを複数回試みることは不可。
運用のコツ
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儀式ポイントの設計
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高祈祷値(7+など)は、Sacred Ritesで数ターンかけて儀式ポイントを蓄積→決行が安定。
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決行で失敗してもポイントは残るため、次ターンに再挑戦しやすい。
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出目1のD3喪失を避けるため、蓄積は可能な限りSacred Rites経由で行う。
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ターン間の使い分け
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味方ターンで主目的の祈祷を使用。
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敵ターンはMagical Interventionで緊急祈祷(-1ペナルティ)やBanishを差し込み、盤面を維持。
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よくある質問
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出目1で祈祷が失敗した場合、蓄積していた儀式ポイントはどうなりますか?
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D3点(Sacred Rites中は1点)を失い、残りは保持されます。祈祷効果は発動しません。
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儀式ポイントを加算しても祈祷値に届かなかった場合、ポイントは消費されますか?
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いいえ。成功(Answered)時のみ0にリセットされます。未達ならポイントは維持されます。
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同じ祈祷を同ターン中に別のPRIESTも使えますか?
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原則不可。同ターン中、同名祈祷は味方軍で1回までです(UNLIMITED祈祷は例外)。
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敵ターンに同じ祈祷を使うことはできますか?
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可能です。Magical Interventionを使えば敵ヒーローフェーズに祈祷可。この使用は「敵のターン」なので、味方ターンの重複制限とは独立しています。
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3.急速な繁茂
目標物(Ghyranite Objective)に射線妨害(Obscuring)を付与する最も確実な方法は、Place of Powerの能力「Activate Place of Power: Rapid Sprouting」を使用することです。成功すると、その目標物はバトル終了までObscuringを持ちます。
手順(Rapid Sproutingで付与)
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タイミング: Once Per Turn (Army), Start of Any Turn
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条件:
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3"以内にいる味方HEROがPlace of Powerに対して「Activate Place of Power」を使用
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選択肢: 「Rapid Sprouting」を選ぶ
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対象選択: そのHEROから12"以内の
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Ghyranite Objective(季節ルールの特別目的)または
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可視の非FACTION TERRAINの地形
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判定: ダイスを1回。3+で成功
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効果: その対象はバトルの残りの間「Obscuring」を得る(Terrain 1.2)
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重要な置換ルール(Season Rules)
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Obscured Ghyranite Objectives:
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目標物は地形ではないため、Obscuringの文章中の「within 1" of this terrain feature」を
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「wholly within this Ghyranite objective’s control zone(=半径3"のコントロールゾーンに“完全に含まれる”)」に置換して適用します。
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Obscuringの効果(要点)
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対象ユニットがObscuring条件を満たす間(非MONSTER・FLYなしの全モデルが条件範囲内):
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敵からは「交戦距離(3")内の敵ユニット」にしか可視にならない
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そのユニットの武器のRangeは半減(切り捨て)
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友軍からの可視は制限されません(FAQ)
実務上の注意
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「wholly within」のため、Ghyranite Objectiveの場合はユニット全モデルがコントロールゾーン(3"リング)に完全に入っている必要があります。大きいベースや多数編成は配置に注意。
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MONSTERやFLYを持つユニットはObscuringの隠蔽効果を得られません。
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交戦距離内に敵がいる状況では、その敵からは見えてしまいます(近接されると隠れられない)。
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Rapid Sproutingは「Once Per Turn (Army)」のため、各ターン自軍で1回まで。失敗(1-2)した場合は不発です。